職務経歴書を書くのは、人生を見直すこと
職務経歴書を書く作業は、正直に言って、ものすごく苦しい。
単に「経歴をまとめる」だけなら、ここまでしんどくならない。
本当に辛いのは、自分がこれまで何を考えてきたのか、何を選び、何を諦め、何を大事にしてきたのか、これからどこへ向かいたいのか、言語化しなくてはいけないところ。
仕事をしているときは、目の前の業務をこなすことで精一杯で、
「私は何を望んでいるのか」「どんな方向に進みたいのか」なんて、じっくり考える余裕はない。
それでも職務経歴書を書こうとすると、逃げ場がなくなる。
自分自身に向かって、「で、あなたは何者なの?」と問い続ける作業になる。
今なら、ChatGPTがあれば、この作業はもっと楽にできる。
経験を投げて、質問に答えていけば、ある程度の形にはなるだろう。
そう思うと、少し悔しい気分になる。笑
私が必死で一人、夜中にパソコンとにらめっこしていた時間は何だったんだろう。
でも同時に、あの苦しい時間があったからこそ、自分のキャリアに対する解像度が一気に上がったのも事実だ。
職務経歴書を書くことは、人生の棚卸しをすることだった。
正直、私は涙が出るほど辛かった。
私は、信頼できる友人でキャリアを築いてきた人に付き合ってもらいながら壁打ちをさせてもらった経験が忘れられない。今ならAIがその役割をしてくれる。
フォーマットは山ほどあるのに、なぜ書けないのか
職務経歴書のフォーマット自体は、ネットにいくらでも転がっている。
日本語版も英語版も、Word形式で簡単に手に入る。
一見すると、「これに沿って埋めればいいだけ」に見える。
でも、実際に書こうとすると、必ずどこかで手が止まる。
自分の仕事内容と、フォーマットの想定が微妙に合わない。
業界も違う、会社のフェーズも違う、役割も違う。
どこを厚く書くべきで、どこを削るべきなのかが分からなくなる。
英語でどんな表現をすれば良いのか。
私は運がよかったのだと思います。
転職を何度か成功させてきた先輩が、自分が実際に使ってきた職務経歴書を、そのまま提供してくれたからだ。
日本語版も、英語版も。
しかも、ただのテンプレートではなく、彼が実際に評価され、内定を取ってきた「生きたサンプル」でした。
そして、そのフォーマットをベースに、自分なりに書き直し、転職を重ね、さらには採用する側の立場も経験した今でも、「よくできた構成だ」と心から思えています。
当時、試行錯誤の末にたどり着いた『選ばれる英文レジュメ』の型を、そのまま使えるテンプレートとしてまとめました。私の20年のキャリアの集大成です。本気で環境を変えたい方の武器になれば幸いです。
一度ちゃんと作れば、職務経歴書は“資産”になる
そのフォーマットに沿って一度しっかり書いてしまえば、
職務経歴書は「その場しのぎの書類」ではなく、「更新していく資産」になる。
理想は、数年に一度。
できれば、年に一回。
会社の年次評価が終わったタイミングで、実績の数値をアップデートしておく。
そうしておくと、ある日突然、ヘッドハンティングの転職エージェントから連絡が来たとき、
「少し話を聞いてみようかな」と思った瞬間に、
最新の職務経歴書を、即座に提出できる。
この対応の早さは、想像以上に効く。
エージェントからの印象が、明らかに変わる。
この人は、自分のキャリアを常に真剣に捉えている。
準備ができている。
即戦力として動ける人だ。
そう見てもらえる。
そして何より、こちら側も変に焦らず、自信を持って話ができる。
職務経歴書が手元にあるだけで、キャリアの主導権を握れる感覚が生まれる。
「別に急いで探してないけど、良い機会があれば考えるよ」くらいの
対応で良い。必死さが伝わると、相手は欲しいとは思わなくなる。
職務経歴書は「使い回し」ではなく「微調整」が命
これは別の機会に、もっと詳しく書きたいが、
職務経歴書は「一つ作って終わり」ではない。
ベースは一つでいい。
でも、応募する企業、職種、役職によって、必ず微調整が必要になる。
読むのは誰か。
人事なのか、現場のマネージャーなのか。
どんな課題を抱えていて、どんな人材を探しているのか。
それを想定した上で、
経験の並べ方、強調するポイント、言葉の選び方を調整する。
これは、嘘をつくということではない。
自分の経験、実績の「解釈」を、相手に合わせて、相手が見たいように組み立て直す作業だ。
同じ経験でも、
どう語るかで、価値は大きく変わる。
「実績がない」と思い込んでいる人ほど、見落としているもの
例えば、日系企業にいて、外資系に転職したいと考えているケース。
英語が好きで、ずっと勉強してきた。
今も英会話に通っている。
でも、業務で英語を使っていないから、実績として書けない。
自信がない。
こう思っている人は、本当に多い。
でも、少し視点を変えてみる。
通常業務ではないが、
会社のイベントで、海外からのゲストの日本滞在をサポートした経験はないだろうか。
ホテルの手配、スケジュール管理、アテンド、日々のコミュニケーション。
その経験について、
何を、どうやって、完了させたのか。
何が相手に喜ばれたのか。
どんな言葉や評価を受け取ったのか。
何が一番難しかったのか。
そして、その難しい経験から、何を学び、どう成長したのか。
ここまで整理すると、それは立派な「実績」になる。
面接では、より具体的に、いきいきと話せる。
準備しているかどうかで、説得力はまったく違ってくる。
数字で語れる人は、評価されやすい
実績を書くときに、必ず意識したいのが「数字」だ。
自分がどれだけ会社に貢献したのか。
それを、できる限り具体的に示す。
これは、外資系企業での長い経験から、私自身が痛感したことでもある。
目標設定では、必ず数字を求められる。
評価のたびに、進捗と結果を示す。
その達成レベルによって、ボーナスが決まる。
数字の置き方、見せ方で、
相手の期待値は大きく変わる。
だからこそ、
職務経歴書の段階から、
「設定 → 行動 → 結果」を意識して書く癖をつけておくことが重要になる。
どう自分の人生を整理するか
ここまで書いてきたことは、
私自身が、何度も職務経歴書を書き直し、
転職を重ね、
そして採用する側にも回った中で、強く感じてきたことです。
細かいテクニックよりも、
まずは「どう自分の人生を整理するか」。
自分が作りたいように、整理、捉え直せば良いのだと思います。
それができるようになると、
転職は怖いものではなく、自分で作れる未来のチャンスと捉えることが
できるようになると思います。

コメント