【老後を安心して過ごすために】50代・60代が気をつけたいお金のNG5選 – 新NISA・最新の制度にも対応 / 2026年版

お金の考え方

はじめに

私自身はもう少し時間がありますが、それでもこの記事を書いたのは、この年代の方からお金のことを相談されたり、質問をいただく機会が何度もあったからです。

毎回できる範囲でお答えしてきたのですが、「同じことを聞かれるなら、みなさん困っていることなんだ。一度きちんとまとめておこう」と思ったのが、この記事を書いたきっかけです。

そして、これは将来の自分のためでもあります。今のうちに調べてまとめておくことで、早めに行動ができ、自分が同じ年代になったときのための準備にもなると思っています。

「自分には関係ない話」ではなく、いつか必ず向き合う話。そんな気持ちで書きました。少しでも参考になれば嬉しいです。


「人生100年時代」という言葉をよく聞くようになりました。50代・60代は、残りの人生をどう生きるかを決める、とても大切な時期です。特にお金の使い方は、これからの生活の質を大きく変えます。

20代・30代のころに失敗しても、長い時間をかけて立て直すことができます。でも50代以降は、役職定年や定年退職が近づき、やり直す時間が少ないのが現実です。

50代は収入がピークになりやすく、60代は退職金が入ることも多いです。だからこそ「もう安心」と油断しやすい時期でもあります。ここでお金の使い方を間違えると、老後の生活が苦しくなってしまいます。

この記事では、50代・60代が特に気をつけてほしい5つのNG行動を、具体的な対策とセットで考えてみたいと思います。

59.0%
高齢者世帯のうち
「生活が苦しい」と感じている割合
44.0%
定年後の再雇用で
年収が平均で減る割合
860万円
年43万円の保険料を
20年払い続けた場合の総額

【やってはいけないこと – その1】 銀行や証券会社の窓口で、勧められるままに投資を始める

NG行動:老後が不安だからと銀行・証券会社の窓口に相談して、勧められた商品をそのまま買う

以前に問題になった「仕組み債」という商品は、金融庁の指導でほぼなくなりました。でも今度は「外貨建て保険」や「投資一任口座(ラップ口座)」など、似たような手数料の高い商品を勧めてくるケースが増えています。

これらは販売する側に高い手数料が入りますが、買った側が得をしにくい仕組みになっていることが多いです。金融庁の2025年のレポートでも、外貨建て保険への苦情は多く、運用で利益が出ていた契約者は65.4%にとどまっています。

✔ 対策:窓口には行かず、手数料の安いネット証券で口座を開設して、自分で新NISAを使いましょう。「全世界株式(オルカン)」や「S&P500」などのインデックスファンドをコツコツ買っていく方法が、一番シンプルで確実です。新NISAの非課税枠(1800万円)は、自分でしっかり使いこなしてこそ意味があります。

【やってはいけないこと – その2】 子どもが独立したのに、高い生命保険を払い続ける

NG行動:若いころに入った高額な生命保険を、50代・60代になってもそのまま払い続ける

そもそも生命保険の一番の目的は「自分が死んだとき、残された家族がお金に困らないようにすること」です。お子さんがすでに自立していて、自分の貯金もある程度できているなら、大きな死亡保障の必要性はほぼなくなっています。

それでも50代の平均保険料は年間約43万円。これを20年払い続けると、合計860万円もの保険料が出ていく計算になります。

✔ 対策:必要のない保険は解約・見直しを。浮いたお金は貯蓄に回すか新NISAで運用しましょう。本当に必要な保険は、医療保険やがん保険など「自分の健康に関するもの」に絞るのがポイントです。

【やってはいけないこと – その3】 「親心」から子や孫に、無理して大きなお金を渡す

NG行動:住宅購入・結婚・教育費などに、数百万円〜1000万円単位の援助をしてしまう

子や孫のことを思う気持ちは、とても大切なことです。でも、50代は老後のお金を貯める「人生最後のチャンス」でもあります。退職金や貯蓄は、これからの自分の生活を支える「命のお金」です。

ここで大きなお金を渡しすぎると、70代・80代になって自分が生活に困る可能性が高くなります。そうなると、最終的には子どもに金銭的な負担をかけることになってしまいます。

✔ 対策:「自分の老後の見通しが完全についてから」が援助のタイミング。渡すお金より、お金のことを学ぶきっかけ(新NISAの使い方を一緒に調べるなど)を渡す方が、長い目で見て子どもの役に立ちます。

【やってはいけないこと – その4】 退職金をボーナスのように思って、ざっくり使ってしまう

NG行動:退職金が入ったからと、高級車・豪華旅行・ブランド品などにまとまったお金を使う

退職金は「ボーナス」ではありません。長年働いてきた給料が後回しになっていたもの、つまり「あなたの老後のためのお金」です。

70歳以降は医療費・介護費が集中すると言われています。また、自宅のリフォームや、老人ホームの入居費用なども必要になってきます。退職金を早い段階で使い切ってしまうと、後で大変なことになりかねません。

✔ 対策:退職金は「いざというときの守り資金」として温存するのが基本です。趣味や旅行を楽しみたいなら、退職後も無理のない範囲でゆるく働き、毎月の収入の中でやりくりするのが安心です。

【やってはいけないこと – その5】 「借金をなくしたい」と、退職金でローン一括返済する

NG行動:定年のタイミングで「借金ゼロにしたい」と退職金を全部ローン返済に使う

気持ちはよくわかります。でも、今の住宅ローンの金利(特に変動金利)は年1%前後と、とても低い水準です。返済の後半はほぼ元金だけになっているので、一括返済しても利息の節約にはほとんどなりません。

それより大きな問題は「手元の現金が一気になくなること」です。また、住宅ローンには「団体信用生命保険(団信)」という保障が付いています。ガンなど大きな病気になったときにローンがゼロになる保険で、中高年にとってはとても価値があります。ローンを完済するとこの保障もなくなります。

✔ 対策:金利の低いローンはそのまま続けて、退職金は手元に残しながら新NISAなどで運用(年3%想定)する方が、経済的にも安心の面でも有利なことが多いです。「借金ゼロの安心感」より「手元資金の確保」を優先しましょう。

【まとめ】 今すぐ確認したいチェックリスト

5つのNG行動を振り返りながら、自分の状況と照らし合わせてみてください。

投資は窓口ではなく、自分で新NISAを使う
→ 低コストのインデックスファンドをコツコツ積み立てるのが基本。

生命保険を見直す
→ 子どもが独立しているなら、高額な死亡保障は必要ない可能性が高い。

子や孫への援助は「自分の老後が安心な範囲」で
→ お金より「賢いお金の使い方」を伝えることが本当の支援。

退職金は守り資金として残しておく
→ 趣味・旅行は毎月の収入の中でやりくりするのが安心。

住宅ローンの一括返済は慎重に考える
→ 低金利ローンを維持しながら手元資金を確保する方が、多くの場合有利。


この記事の情報は2026年5月時点のもので、個人の見解を含みます。
個別の投資・保険についてはご自身の判断でお願いします。

<データ出典>
59.0%:厚生労働省「国民生活基礎調査」2023年(令和5年)
44%:各種報道・調査より
43万円/860万円:公益財団法人 生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」令和3年度

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